水漏れの次に多いのが、ボディー剛性の質問です。
インターネットの質問コーナーなどでも、後付サンルーフを付けるとボディー剛性が落ちる等と書かれてるのを見かける事があります。
そもそも、ボディー剛性って何の事を言っているのでしょうか?
ボディー剛性と言っても、見る角度によって様々な捉え方が出来ると思いますので、ここでは後付サンルーフの取付けに関わるボディー剛性について話を進めたいと思います。
後付サンルーフを取付ける対象となる自動車のボディーは大きく分けて2タイプあります。
1)フレーム車
はしご型のフレームの上にボディーが乗っかっている
*トラックなどに多い
出典三菱ジープ:http://jp-jeeper.com/jeep/kaisetsu/06.html
2)モノコック車
フレームレスで特別な構造材を必要としないボディー
*乗用車はほとんどこれ
出典カーセンサー:http://publish.carsensorlab.net/terms/_4583.html
1986年から1995年まで、1)フレーム車に取付けるのは問題ありませんでしたが、2)モノコック車に取付けると構造変更の対象となり運輸局へ「改造自動車等届出」の申請が必要でした。
(*1995年以降はモノコック車も申請が不要になりました)
モノコックボディーの一部を切り取るという事で、保安基準が記す「堅ろうな車わく」を維持することを証明する必要がありました。
方法は、後付サンルーフ取付前と後の、歪みゲージを使用した応力測定結果の比較です。
静的試験及び動的試験を行いますが、いずれも積載状態で歪み量を測定し安全率を求めます。
測定結果は、歪み量が取付前の数値とほぼ同じか、車種によっては減少するものもありました。
(*歪み量減少=堅ろう)
この試験結果から、後付サンルーフ取付後の歪み量の著しい増加は無く、取付前と同等の「堅ろうな車わく」を維持している事を証明出来ました。
つまり、後付サンルーフを付けた事によって、ボディー剛性はほとんど変わりなしというのが実際のところだと思います。
以下は仮定の話ですが、車種によっては歪み量が減少するケースがありましたが、これは後付サンルーフのフレームが車わくの構造材として剛性アップに働いたためではないかと考えられます。